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G.17.3.6 定常状態と調和応答

[与えられた強制振動数と非ゼロの減衰を持つ調和荷重のみを受ける]構造物は、強制的な周期で繰り返される振動の定常状態に達します。この定常状態応答は、定常状態以前の過渡的な時刻歴応答を計算することなく求めることができます。

R(t) = R0sin(ωt + ϕ)

結果Rは、最大値R0、位相角ϕを持ちます。各ジョイントの変位、速度、および加速度に対して、これら2つの値が印刷、または表示されます。

本解析は、モード重合法を使用して実行されます。そのため、モード形と振動数を容易に決定するために、すべての有効な質量は荷重としてモデル化されます。このトピックの詳細については、「G.17.3.2 質量のモデリング」を参照してください。モード重合解析では、構造物の応答は、"p"最低モードから得られると仮定します。

調和荷重は、次の式で記述できる荷重です。

F(t) = F0sin(ωt + ϕ)

意味
F(t)
=
任意の瞬間的な時間"t"での力の値
F0
=
力のピーク値
ω
=
強制関数の振動数
ϕ
=
位相角

調和荷重関数のプロット

結果は、変位の絶対値の最大(と他の出力量)とそれに対応する定常状態以後の位相角です。

さらに、調和応答が計算可能です。この応答は、複数の振動数に対する一連の定常状態応答から構成されます。ジョイント変位、速度、または加速度は、応答値-周期関係として表示可能です。荷重ケースの結果は、すべての振動数にわたっての最大値です。

応答スペクトル、時刻歴解析と同様に、すべての結果は正で表されます。これは、断面の結果を無視すべきであることを意味しています(コードチェック用のパラメータBEAM 0.0)。このことから、ある組み合わせケースで死荷重と活荷重に定常状態応答を足し、別の組み合わせケースで死荷重と活荷重から定常状態応答を引きたくなるかもしれません。

地動、またはジョイント力分布が設定されます。全体座標系の各方向に異なる位相角を取ることができます。 

モード振動数、およびモード振動数間の設定された数の振動数が自動的に選択され出力されます。振動数間の出力点の数を変更するオプションと出力振動数のリストに振動数を加えるオプションがあります。

質量分布を定義する荷重ケースは、PERFORM STEADY STATE ANALYSISコマンドの直前のケースである必要があります。そのコマンドのすぐ後は、BEGIN STEADYで始まり、END STEADYで終わるデータのセットです。追加される振動数のリストと定常状態荷重ケースがここで入力されます。後者はジョイント荷重、または地動加速度と位相データで構成されます。選択されたジョイントの最大変位とそれに対応する位相角を出力するコマンドは、この入力ブロックの最後にある必要があります。

注記: この機能にアクセスするには、アドバンスド解析モジュール用のライセンスが必要になります。